2012年03月25日
刃金の質
元来スピリチュアルな世界に興味があった私は、
若い時分からいろんな占い師に未来の展望を聞いて回ったものだが、
行く先々で大概言われたのが
「あなたは本質に刃金のような性質を持っている」
ということ。
言われた当時は、この言葉の本質的な意味が理解出来なかったのだけど、
この年齢になってしみじみ感じるのは
刃金のように、打たれれば打たれるほど、
人生が大きく拓かれて来た。という実感。
10代の頃から「生きる」ことの
本質的な意味を自分に問うて来た私にとって
同時に「死」をも身近に感じるのが常であり
そういう意味では、本当に子供らしくない子供だったのだけど
そんな私の「生死」への疑問に、真剣に応えてくれたのが祖父だった。
刃金は猛火の中で何度も打たれないと磨かれない
楽な道を選べば、大きな学びも益も得ることもない
祖父の言葉を借りれば
「毒にも薬にもならない」
人間になっていたんだろう。
そういう意味では、若いうちから沢山の課題を
与えられてきたことは、幸運だったんだと思えるようになってきた。
でも
「毒にも薬にもならない」
って、ある人にとっては毒にもなるし
ある人にとっては薬にもなるので、
今までの人生で出会ってくれた人達にとって、
私との出会いが時には”毒”だったこともあるんだろうなと
己を省みる・・・反省すること多々あり。
元来が八方美人で気の弱い私には、あまりにも不本意な性質。
これからは、もう少し「足るを知る」という言葉を心に刻み、
淡々と生きていきたい・・・なんて一瞬でも考えたけど、
そんな風では、私はわたしらしく生きられないのだろうなと思い直す。
ならば、少しでも薬になれる人間になれるように、精進するのが自分らしく生きる道か。
人生の果実を味わうのは、まだ先になりそうだけど
得た時の喜びは、今の自分には想像出来ないくらい大きいのだと
思うことにする。

Posted by umiunagi at 08:09│Comments(0)
│日々